シリアの内戦で幼い命が失われています

世界中の4人に一人の子供達が緊急事態下にある

地球上では紛争や武力衝突により、4人に一人の子供が緊急事態下の中で暮らしています。
例えば、シリアの内戦などは代表的なもの、人道危機に値するものです。

人道危機は、本来国家が保障を行う自国民の健康を初め、安全や地域共同体に属する権利を、何らかの理由で侵害されている、重大な危機的な状態を意味しています。
戦争、武力衝突、そして紛争は侵害に値するものであり、現代では世界中の4人に一人、人数にすると約5億3500万人の子供達が紛争や不安定な情勢などにより、緊急事態下の中で暮らしているとユニセフは言及しています。

さらに、不衛生な環境下の中では感染症の流行で子供たちの命が危険に晒されている、シリアの内戦などで家族を失う子供もいれば、日常を奪われてしまう子供も多く、未来への希望を失うケースも少なくありません。

テレビのニュースなどではごく一部の映像だけで報道が行われるわけですが、感染症にかかった時、日本であれば病院に行けば治療を受けることが出来ますが、紛争などの人道危機の中では病院に行くことが出来ない、治療を受けられずに命を落としてしまうケースも多いわけです。

また、病院などの治療施設がなければ救う手立てもありません。
医療機関が充実している日本とは異なり、病院までは歩いて数日かかる、病院はあっても十分な治療を行うだけの設備が整っていないなどもあると言われています。

ユニセフも人道危機緊急募金を行っている

ユニセフは人道危機に晒されている子供達を救う目的で、人道危機緊急募金を行っていますが、ユニセフの公式サイト内では世界で起きている人道危機についての紹介も行っています。
ニュース番組で見たことがあるものが大半を占めるかと思われますが、どれだけの子供達が救済を求めているのかを記事を通じて把握することも出来ます。

コンゴ民主共和国は中部アフリカに位置する共和制国家、国名は1997年に改められたもので、従来はザイールと呼ばれていた国です。
アフリカ大陸中央部のコンゴ川流域に広がる場所、アフリカ大陸の中ではアルジェリアに続いて2番目に大きな面積を持つ、世界全体でも第11位の面積を持つ広大な国家です。


引用:http://www2m.biglobe.ne.jp/ZenTech/world/map/Democratic_Republic_of_the_Congo/index.htm

コンゴ民主共和国のカサイ州は、子供達が危機的な状況下に置かれていると言います。
2016年の8月にコミュニティーの伝統的リーダーが殺害、これをきっかけに暴力が激化し、2017年に入ると状況がさらに悪化するなど、平和に暮らせる日本とは異なり、85万人の子供をふくむ140万人もの人々が非難を余儀なくされているのです。

緊急レベル3は最も高いレベル

2017年8月に、カサイ州の中でも最も人道危機が高いエリアをレベル3に引き上げ、緊急支援の拡大を図っています。
ちなみに、緊急レベル3は最も高いレベルで、2014年度においてはレベル3の緊急事態が5つも重なったと言われています。

尚、募金は随時受付を行っていますが、100円や500円など金額に関係なく募金が出来ます。
仮に100円の募金をすると子供の免疫力を高め、感染症にかかりにくくするビタミンAを1年分支給が出来る、しかも50人分の支援が出来ると言います。

さらに、500円では下痢による脱水症から子供の命を守ってくれる経口保水塩が62袋、1000円で感染した時に生じる、手足の麻痺などを引き起こす原因のポリオから子供を守るワクチンが66回分、3000円では緊急事態下で10リットルの水を運搬・貯水出来る折り畳み式の貯水容器が14購入出来るのです。

緊急募金はレベル1や2、3などの認定に応じて行われるものですが、ユニセフは常に募金を行っており、学校がない場所には教育施設を設ける運動、水道設備がない場所には水道を使えるための運動を行っており、これらに募金が活用されているのです。

イエメン共和国の問題

イエメン共和国は中東アラビア半島南端部に位置する共和制国家です。
2011年以降は政権混乱が続いており、イエメンの中での紛争の激化は子供達に多数の死傷者が出ていることをテレビのニュースで見た人は多いのではないでしょうか。

状況は悪化するだけで良い方向には行きません。
限られた支援の中では、220万人の子供達が急性栄養不良や重度栄養不良児が続出しているのです。
2015年3月には武力抗争がさらに悪化しており、毎日平均で約8人の子供達が死傷、学校が閉鎖になり、軍事目標に近いなどの理由から200万人以上の子供達は学校に行くことが出来ません。

イエメンで生活を送る子供達の多くは急性の栄養不良状態であり、早急な治療やケアが必須です。
この中でも重度と言われている子供の数は46万200人、この人数は2014年度と比較すると倍の人数に膨れ上がっているのです。

ユニセフでは、イエメンの緊急支援に対し、悪化する情勢の中で1000万人の子供達が支援を必要としている、と訴えており、国際社会に対して2億3,658万米ドルの資金を要請しているのですが、資金は大幅に不足の状態です。

支援を行うことも大切ですが、情勢を悪化させる要因を取り除くことも重要なこと、シリアの内戦を含む、紛争や争いなどがなくなる日はいつ訪れるのでしょうか。

 

出典

1.日本ユニセフ協会 UNICEF東京事務所(@UNICEFinJapan)さん | Twitter

最終更新日 2025年7月28日 by koseyy

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